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| 犬の「社交性」 ('08.7.25)New! |
犬の「社交性」について、日本とイタリアを比較する記事が毎日新聞に載っていました。 それによると、「平然とカフェや地下鉄に出入りする犬。一頭で悠然と通りを歩く犬。日本に比べイタリアの犬は随分成熟して見える。吠え合う姿もまず見ない。大昔から犬を愛し、国民1人当たり日本の2倍の犬を飼う国。答えは他者との間に緊張が生まれない、その社会性の高さにある。」とのことでした。 犬はリードに繋がれたり、主人が後ろに居ると、テリトリーを守ろうと攻撃的になるが、単独だと極めて友好的であり、特に人や動物に交じって育った犬は社交性が高いそうです。また、部屋に放置された時に、何秒後にどれくらい鳴くかを指標に感情の安定具合を見ると、人によく触られた犬ほど安定しているということもわかっています。 犬の社会性は、生後4カ月までにどれだけの人、動物に会ったかで決まるので、仔犬の時期の過ごし方が重要です。また、犬を叱る時に怒鳴るのは逆効果です。幼い時に人、動物に触れさせ、車などの雑音を聞かせて育てるのが大切です。 プロの教育を受ける犬はわずかなのに、イタリアの犬の社会性が高く見えるのは「家族の一員として暮らしてきた面が大きい」とのこと。但し、ソファやベッドに乗せるのは善し悪し。高慢になる犬も多い。リードを引っ張る犬は、大体自分が主人だと思っているので、その矯正には時間がかかるそうです。 |
| アトピー性皮膚炎 ('08.7.13)New! |
アトピー性皮膚炎は、アレルギー性皮膚炎のうちの一つであり、免疫機能の異常や皮膚の不完全なバリア機能などの遺伝的な体質があります。また、原因となる物質はダニやカビ、花粉などであり、これらのアレルゲンを完全に排除することは難しいと考えられます。 かゆみの強い病気はいくつかありますので、「かゆい=アトピー性皮膚炎」ではありません。1.ノミアレルギー、2.疥癬、3.犬毛包虫症、4.膿皮症、5.マラセチア、6.食物性アレルギーのいずれでもない場合に、アトピー性皮膚炎の可能性が高くなります。このような除外診断を行い、病歴、症状などにより臨床的にアトピー性皮膚炎は診断していきます。(血液検査[IgE抗体の有無]は、感作抗原が何かということを決定していく上で重要ですが、診断の直接の根拠とはなりません。) アトピー性皮膚炎の治療にはいくつかあります。ステロイド(副腎皮質ホルモン)、抗ヒスタミン、免疫抑制剤、減感作療法、犬インターフェロン療法などがありますが、それぞれメリット・デメリットを考慮する必要があります。また、「治療しすぎないこと」も大切です。治療を進めることによって、愛犬の体に負担がかかり、かえって苦しませてしまうかもしれません。「以前よりも症状が多少でも軽減されていればいい」と考えることも重要です。 飼主さんが出来ることは、スキンケア(シャンプー療法)、こまめなお掃除、動物病院で処方される食事療法食などの低アレルゲン食を食べさせること、そして、獣医師とよく話し合って治療の目標を決めていくことです。 |
| 乾性角結膜炎(ドライアイ) ('08.6.22) |
犬の乾性角結膜炎は涙腺が炎症を起こし、涙液の産生量が低下して起こる眼表面の病気です。長期にわたり放置し、色素沈着が角膜全面にまで及ぶと視覚を失うこともあります。 1年以内に2度以上症状を示す再発性結膜炎や、角膜の状態が良くない、または眼脂を伴う場合は、涙液産生量が低下していると考えられ、乾性角結膜炎が疑われます。眼症状を示す場合は、積極的にシルマー涙試験を実施する必要があります。 シルマー涙試験とは涙液の基礎分泌量だけでなく、刺激による分泌量も含めて涙液量を測定する試験です。明らかに涙液量が少ない犬は全体の13%、ボーダーラインにいる犬は約30%とする調査結果があります。 涙液量が低い個体が多い犬種は、アメリカン・コッカー・スパニエルやパグ、シーズーなどです。また、高齢の犬ほど涙液量が少なくなる傾向にあり、高齢の犬ではリスクが高いと言えます。 治療開始時の涙液量が多いほど、その治療効果が高いことが認められていますので、乾性角結膜炎が疑われる場合は必ずシルマー涙試験を実施し、涙液量を評価し、乾性角結膜炎と診断された動物は早期に治療を開始することが望ましいです。 |
| 犬にも厄年!? ('08.6.19) |
動物が人と大きく異なる点は、「自分の意思で生活を改善することが出来ない」ことです。飼主さんが愛犬の何らかの兆候に気づき、食事や散歩などを含め、生活を改善する行動を起こさなくてはなりません。 犬や猫の老化のスピードは、人に比べて相当速いものです。そのため、つい老化のサインを見逃すだけでなく、体の中で起きている大きな変化までも見逃してしまうことがあります。早期に基礎疾患を見つけ出し、適切に対処することが長生きの秘訣です。 人の場合、厄年と呼ばれる年齢は体に生理的な変調が起こる時期とされています。犬にも同じような時期があるとしたら、7歳、10歳、13歳にその山があるように思われます。 老齢犬の健康維持・管理において、注意しなくてはならない病気があります。代表的な疾患は、歯周病などの歯科疾患、僧帽弁閉鎖不全症などの心疾患、椎間板ヘルニアなどの骨・関節疾患、甲状腺機能低下症などのホルモン疾患の4つです。 獣医師は病気の原因を見つけ、改善する方法を考え治療法を提示し、動物の自己治癒力を手助けするのが仕事です。そして、その提示の中から治療方法を選ぶのがご家族です。 愛犬が快適に過ごすためには、それが病気であっても老化であっても、飼い主さんの愛情と快適な環境を作る努力が不可欠です。 |
| 犬のストレス ('08.5.23) |
犬がストレスを溜め込むとどうなるでしょうか?ストレスの原因が改善されないと「常同行動」と呼ばれる異常行動をとるようになることがあります。これは、ある行動について繰り返し行う問題行動です。例えば、毛や皮膚がただれるまで肢先や指間を舐め続けたり、自分の尻尾を追いかけるようにその場を回り続けたり、虫を追うように口をパクパクさせたりするなどの行動があります。最初は自分の気持ちを落ち着けようとして始めたこの行動が、次第にそれをしないこと自体がストレスとなって繰り返してしまうのです。動物病院で抗不安薬などの薬を処方しなければならない場合もあります。大切なのは、何が犬のストレスとなったのか、その原因を突き止め取り除くことです。 早い段階で飼主が気付いてあげるには、愛犬のストレス・サインを見逃さないようにしなければなりません。不安や緊張を感じた時に出す主なストレス・サインは、あくびをする、自分の鼻や口の周りを舐める、後ろ足で耳の後ろなどを掻く、体をブルブルと震わせるなど。但し、これらの仕草が必ずしもストレス・サインということではありません。愛犬が何らかのストレスを感じていないかは、全体的な様子や、直前の行動、周囲の状況から判断するようにしましょう。 ちなみに、犬のストレスの原因として一般的に考えられるのは、環境の変化、運動不足、十分な食事や睡眠が与えられていない場合、去勢手術をしていないオスの場合は発情期のメスと交尾が出来ないことなどです。 |
| PACプログラム ('08.5.20) |
以下のような記事がありましたので、紹介します。
「UCLAではPeople-Animal connection (PAC) programというものを積極的に行っています。 Animal Assisted Therapy and Activity (ATT/A)とも呼ばれています。 要するに、愛らしい犬の姿を見て、また犬と一緒に遊んでもらい、患者さん達に和んでもらおう、そして明るくなってもらおうというものです。 そんなPAC Programに参加する犬達は、本当に行儀が良く、病院スタッフが胸に掲げる身分証明書と同じ形式の身分証明書を首輪に下げて院内を歩いています。 長期の入院が必要になった子供達、間もなく人生の最後を迎える人達、社会復帰しようとリハビリに励む人達、皆が心に重苦しさを抱える院内にあって、犬達が病床を訪問してくれることで塞いだ気持ちが明るくなったりするようです。 トレーナーと一緒に院内を闊歩するPAC Programの犬達とすれ違うことがありますが、思わず立ち止まってしまうほど愛嬌を振りまいています。」
こういうProgramが日本でも広がり、一部の犬好きの人達だけではなく、社会全体に動物への理解・正しい動物との付き合い方が広がれば、更に良いと思います。
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| メタボリックシンドローム ('08.3.15) |
人では、内臓脂肪型肥満によって様々な病気が引き起こされやすくなった状態を『メタボリックシンドローム』と言います。メタボリックシンドロームでは、高血糖・高脂血症・高血圧などの危険因子により、動脈硬化(アテローム性)や糖尿病(2型)になりやすくなります。悪玉(LDL)コレステロールが増加し血管壁に蓄積すると、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こします。 犬や猫においては、悪玉(LDL)コレステロールが増えにくく、高コレステロール血症になったとしても、主に善玉(HDL)コレステロールの増加によるものであり、それ自体が危険とは言えません。肥満による害としては、心臓などの循環器や呼吸器への負担、脊椎や関節などの運動器疾患の悪化、体温調節の障害が一般的です。 人のメタボリックシンドロームを犬や猫に当てはめると、犬では「肥満は高脂血症による膵炎の危険因子」、猫では「肥満は糖尿病(2型)と脂肪肝の危険因子」であると考えられます。 |
| 動物病院でのパピーパーティー ('08.3.8) |
犬や猫にとっての生後数週間は、周囲の世界について学び、人に対して社会化し、そして種特異的な社交儀礼を学ぶために重要な時期です。生後数ヶ月になるまで、また全てのワクチン接種が済むまで子犬や子猫を隔離すれば、ウイルスなどの感染性疾患への暴露は予防できますが、同時に社会的な能力を学ぶ上で最も感受性の高い時期に社会性を学ぶ機会を妨げることになってしまいます。 動物病院でのパピーパーティー(社会化教室)開催の利点は、レッスンの中で、動物病院にある見慣れない刺激に対し子犬および子猫を慣れさせ、その結果動物病院に対する恐怖反応の発症を予防する一助となることです。それ以外の利点としては、適切なペットのお世話の仕方について、獣医師ばかりでなく、トレーナー(訓練士)より直接学べることです。 |
| 迷い犬・迷い猫を保護した時、どこに届ければいいか? ('08.3.6) |
迷い犬・迷い猫は、以前は警察が届け出の窓口になっていました。しかし、平成19年12月に遺失物法が改正され、警察では飼い主不明の犬・猫を保管しないようになりました。迷い犬・迷い猫を保護した時は、都道府県の保健所や市役所、動物愛護センターへ届け出るようにしてください。 以前は、警察署内で犬や猫を2週間保管し、期間内に飼い主さんが見つからないと、地域の保健所などに移管され、引き続き所定期間内で飼い主さん探しを行っていました。ところが、警察で犬や猫を遺失物として扱わないようになったことで、警察での保管がなくなり保管期間が短縮される結果、期間内に飼い主さんが見つからないと処分が早まってしまうことになります。 飼い主さん自身が万一の事態に備え、迷ってもすぐに身元が判明するように、マイクロチップや鑑札、迷子札などの対策をとっておく必要があります。
・神奈川県動物保護センター:0463-58-3411、横浜市畜犬センター:045-621-1558
・茅ヶ崎市環境保全課:0467-82-1111、藤沢市生活衛生課:0466-50-3594、寒川町環境課:0467-74-1111
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| コンパニオンアニマル(伴侶動物)におけるヘルスケア ('08.3.3) |
家族の一員に対するヘルスケア=ウェルネスという観点から、動物病院でできること、しなくてはならないことが沢山あります。 予防という観点からは、混合ワクチンや狂犬病予防注射などの致死的な感染症予防に加え、フィラリア症予防、ノミ・ダニ駆除、消化管内寄生虫の定期駆虫など、QOL(生活の質)に係わる全てを予防します。歯科の疾患(歯石や歯肉炎)も、治療する病気というよりも予防する病気です。不妊・去勢手術は、不幸な動物を増やさないという目的のほか、性ホルモン関連の病気予防、性ホルモン関連の問題行動予防という重大な目的を持っています。問題行動の防止のためには、動物の選択に関するアドバイス、子犬の社会化プログラム(パピーパーティー)、行動療法があります。食事管理は、低栄養の予防、肥満予防、あるいは各種疾患の補助的治療として重要です。その他、動物を美しく保ち、皮膚のコンディションを良好に維持するスキンケアと、皮膚表面から見える病気の早期発見にもつながるグルーミング(トリミング)があります。そして、病気の早期発見と治療介入のために、定期的な健康診断を実施します。 ウェルネスでは、単独の予防処置だけを考えるのではなく、一生を通じた総合的なケアを計画することが必要です。 |
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